珍しい踏切、知っていますか?
足利の街を横断する両毛線の踏切は東西合わせて無数になりますが、
その中にとても珍しい踏切があります。
場所は中橋通りを西に入った先の1つ目、一見すると何も不思議な事はないと思えますがよく見ると踏切に必要な”アレ”がありません。
踏切にとってとても大切なもの、それは”遮断器”です。
遮断器は電車が通過する際に人の交通を止めるために必要な設備ですが、ここの踏切はその大切な設備がないのです。
車や自転車に乗って通る事が出来ず通過出来るのは徒歩のみです。
そんな事もあってか踏切の手前には注意を促す看板がこれでもかというくらいに設置されています。
この一見危険な踏切ですが、利用する人がいるのだろうかと思いながら写真を撮っていると後ろから男性に話しかけられます。
「なにか珍しいものが通るのかい?」
これから珍しい電車が通過するのを撮影しているのかと思われたのか
踏切に遮断器が付いていないのが面白いので写真を撮っている事を伝え、ここを利用する人がいるのか聞いてみると
「私がいつも使ってるよ。たしかにここ遮断器ないね。」
ここを生活道として利用している人がたしかにるようです。
遮断器が降りてくるよくあるタイプのの踏切に慣れている身とするとここはとても危険に感じていると
「ここが危ない?ちゃんとしたエビデンスを提示しないとはたしてそうとは言い切れないんじゃないか?」
たしかにそうです。ここは危ない踏切ではなく”危なそう”な踏切ですねと尋ねると。
「そう、危なそうな踏切」
と笑って答えてくれた。
その後は中橋の架替工事でこの辺一体が変わってしまうかもしれない事、この踏切も無くなってしまうかもしれない事、地元ならではの話を聞かせてもらえました。
最後に男性は
「変わっていくものに抗えない、俺たちはインディアンだから。」
と言葉を残し遮断器のない踏切を越えて帰路についていきました。
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