足利市を拠点に活動している混声合唱団『コロ・ポリフォニコ』。合唱団の発足から50年歌い続けている、同合唱団会長・荻野美知子さんに、6月8日に開催された50周年記念コンサートの前々日と終了直後に話を伺った。
コロ・ポリフォニコは、1974年5月、オカリナ奏者 宗次郎の師である、故 火山久氏の指導のもと女性9人で発足し、火山氏の作曲によるルネサンス期に誕生した音楽ポリフォニー(複数の旋律を同様にもつ曲)を歌う合唱団として「コロ・ポリフォニコ」と名付けられた。
1988年より、吉野恵美子氏(日本合唱指揮者協会会員)の指導により幅広いジャンルの合唱曲を歌う混声合唱団となる。
「この記念コンサートは、当合唱団の50年の集大成として皆様にご披露するものです。音楽好きの23人が、吉野先生の情熱的な指揮・演出に導かれ35年、心を一つにして歌いあげます。厚みのあるハーモニーが魅力の混声合唱をお楽しみください。」荻野さんはにこやかに語っていた。
コンサート当日、会場の足利市民プラザ文化ホールは613人の来場者で埋め尽くされていた。プログラムの第1部は混声合唱組曲「水のいのち」。第2部ではピアニスト平賀亮子氏のピアノソロを挟み、オー・シャンゼリゼなど8曲を披露。ラストはマイ・ウェイを高らかに歌いあげた。
コンサート終了直後、団員の津久井紀充さん(在籍1年)は「こんなに多くの方に聴いていただき、お褒めの言葉をもらい感動しております。」また寿美田真由美さん(在籍10年)は「当合唱団は本番が一番いい出来なのですが、特に今日は気持ちが盛り上がりました。」と。荻野さんは「一度お倒れになった吉野先生が、松本から来てくださったことで、さらに感動し、嬉しかったです。」と感無量の表情で語ってくれた。
同合唱団は今後も変わらず、足利市民音楽祭や足利市民プラザ音楽祭などを中心に活動していくという。
同合唱団は、女性15人男性8人の50~70代を中心とした40~80代の団員で構成されている。足利市とうこうコミュニティセンターで、毎週水曜日19:00~21:00、練習を行なっており、仕事の関係などで遅れることはあっても、出席率は毎回100%に近いそうだ。
「長年続けてこれたのは、とにかく音楽が好きで、そこから得られる刺激によって、日々を豊かなものにしてきたからだと思います。混声合唱団のチームワークの良さも欠かせない要因ですね。」と荻野さん。