「のんびり」「さんぽ」をキーワードに、明治から昭和初期にかけての「南画」の魅力をご紹介する展覧会です。
「南画」は、中国の知識人=文人が余技的に描いた「文人画」の別称「南宋画」の日本における略称で、明治30年代から広く使われるようになりました。このジャンルでは、文人たちの「のんびり」した生活へのあこがれを反映し、自然景の中を散歩する人々を導線として鑑賞される「山水」が多く描かれました。この展覧会では、「1:江戸時代後期からの流れを継承する明治期の作品、2:今村紫紅(やまと絵)・小杉放菴(洋画)ら、他ジャンル出身の画家たちによる作品、3:小室翠雲ら1:の流れを継承する新しい世代の南画家たちの作品」というように、近代における「南画」の複雑でさまざまな様相を、受け手(コレクター)の視点から紹介します。その一方で、南画の持つのびやかな魅力の楽しみ方を、たのしく・やさしく・のんびりとご紹介します。
https://www.city.sano.lg.jp/sp/yoshizawakinembijutsukan/2/1_4/21790.html
日時
5月25日(土)~7月7日(日)休/月
料金
¥520 大学生以下無料
開館時間
午前9時30分~午後5時
連絡先
TEL 0283(86)2008
佐野市立吉澤記念美術館
佐野市立吉澤記念美術館は、地元旧家・吉澤家から美術コレクションと美術館施設等の寄贈を受け、平成14年(2002)に葛生町立吉澤記念美術館として開館しました。その後、平成18年の佐野市・田沼町・葛生町の合併に伴い「佐野市立吉澤記念美術館」となりました。
吉澤コレクションは、当地で酒造業(江戸時代)・石灰会社(近代以降)等を営む旧家・吉澤家で江戸時代後期以来約200年にわたって形成されてきました。代表的な伊藤若冲《菜蟲譜》をはじめ、江戸~現代日本の絵画、板谷波山ら近現代の陶芸など、豊富な内容で構成されます。また、高久靄ガイ(関東文人画の重要画家。ガイ=崖-山)らと親交があり自らも墨竹画を描いた吉澤松堂(1789-1866)以来、各時代の美術の動向の一面を反映しながら収集・蓄積され、散逸することなく現在まで伝えられてきました。コレクション自体が「江戸から近代にかけての北関東における書画愛好」の様相を示す貴重な事例という意義をもっています。
〒327-0501
栃木県佐野市葛生東1丁目14−30
https://www.city.sano.lg.jp/sp/yoshizawakinembijutsukan/index.html
0283-86-2008
開館時間
9:30~17:00
休館日
毎週月曜日、展示替え期間ほか(くわしくはこちら)
観覧料
一般520円(20名以上の団体470円)
(注意)障害者手帳等をお持ちの方・大学生以下は観覧無料