『地球の歩き方日本 2023~2024年版』
(編集/著者 地球の歩き方編集室)
旅の醍醐味は、新しい発見に尽きる。
人との出会い、物産とのふれ合い、街歩きでのときめき、癒しを求めての単独での山歩きなど、旅が始まる前のワクワク感と、終わっての達成感は誰にでも経験があるかと思う。それは、一人旅でも、または気の合う仲間と楽しいおしゃべりをしながらでも良い。何故なら、五感を満たしてくれるからだ。
中学時代に学友で行った京都・大阪・奈良への修学旅行は、還暦を過ぎたいまでも、良くも悪くも多感な青春期の思い出になっている。旅館での枕投げや肝試し、お寺巡りをしている時の他校との交流、外国人観光客とのちょっとした英会話などは、スリルや新鮮味があり、その後の同窓会などでも語られることがしばしばある。
本書は、47都道府県の見どころ・食べどころ・泊まってよいところなどを網羅したガイドブックになっている。どのページを開いても新しい発見が見つかる。巻頭特集では、江戸の面影を感じる「東海道五十三次」をはじめ、日本の心を伝える「花だより」、温泉やグルメなどの旅情報はもちろん、さまざまなテーマを歴史や文化的側面からもアプローチ。「地球の歩き方」ならではの切り口で、 古今東西、日本の魅力を紹介し、その良さを深掘りしている。
スマホの普及で瞬時に観光スポットが閲覧できる時代だが、どこに行くかを決めかねている旅人にとって、この百科事典をさっと開けばナイスな企画が浮かんでくるはずだ。もちろん片手に持ち歩きながらの旅も楽しいかと思う。旅の楽しみは、ひとそれぞれ。行動規制のない今こそ、自由で斬新な日本全国の旅で素敵な発見をしてほしい、そんな一冊になっている。さあ、旅のフィールドへ脚を伸ばして思い切り遊ぼう。
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