葉っぱのフレディ ―いのちの旅―
レオ・バスカーリア 作 みらいなな 訳 童話屋
目次
「フレディ」から学んだこと ―音楽劇と哲学思想―
日野原重明 作 童話屋
以前読んだ絵本『葉っぱのフレディ』、そのストーリーの思想に感銘した。その10年後に日野原重明さんがより優しく語ってくれる『「フレディ」から学んだこと』に出会い感銘は深まる。素晴らしい2冊の解合・・・。だから読書はやめられない。『葉っぱのフレディ』ファンには、『「フレディ」から学んだこと』を読むことを強くおすすめしたい。
<「フレディ」から学んだこと 本文中から・・・>
人間の「死への準備教育」
今日の文明国では、若ものの死への関心は少なくなった。いわんや子どもに対する死の準備教育は日本では殆どなされていないと言えよう。
子どもの世界と大人の世界が合一し、大人は今の己を内省し、東西の文化に共通する不易のものの探究と、現実の世界に住む人々や生きものへの愛を実践し、報いを望まず、自己を無にして生きる生き方の中に人が生を終えていくことこそ、望ましい「いのちの旅」ではなかろうか。その季節と歴史のくり返しの中に永遠のいのちが見出されるものと私は思う。(日野原重明)
「死は、この世に生まれてくることと同じ位重要である。死から顔を背けるのは、不自然で不健全なことであり、人生の意義の半分を放棄していることになる」(C.G.ユング/臨床心理学者)