足利女性史勉強会(足立佳代代表)は8月19日、足利通三丁目の足利商工会議所会館で映画「掘る女 縄文人の落とし物」特別上映会&足利の縄文文化の魅力を語るを開催。来場者は映画や上映後のアフタートークを楽しんだ。
同会は2021年に結成。以後、毎年この時期に足利の歴史を考えるイベントを開催している。今回は足利市内にある縄文時代の遺跡や出土品の価値について学び、今後どのように守り伝え、活用していくかを考えるきっかけにしようと企画。同市市民活動支援補助金事業の採択を得て実施した。
「掘る女」(2022年、111分、松本貴子監督)は縄文時代の遺跡発掘に携わる女性たちを3年間にわたって追いかけたドキュメンタリー映画。栃木市の中根八幡遺跡の発掘の様子も紹介されている。
上映後はアフタートークが行われ、栃木県埋蔵文化センターの篠原浩恵さんは「縄文文化の謎と不思議」をテーマに縄文時代の区分をはじめ栃木県の土偶や縄文土器の文様、土版などの特徴を解説。映画にも出演した壬生町歴史民俗資料館勤務の伊沢加奈子さんは「縄文を掘る」をテーマに中根八幡遺跡の特徴や館や関連イベントなど文化財に興味を持ってもらう仕掛けの実施も紹介した。また、足利市内の発掘調査にかかわり、現在女性史勉強会メンバーの村田沙織さんが市内の神畑遺蹟やあがた駅南遺跡から出土した土偶や耳飾りなどの説明を行った。
市内をはじめ、桐生市や埼玉県、東京都などからも来場があり、興味深そうに3人の話に耳を傾けていた。
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