足利市内でもサクラ、ウメなどを食い荒らす特定外来生物クビアカツヤカミキリの被害が拡大しているなか、足利市は市民参加で駆除を進めようと環境観察会「クビアカみっけたい!In旧袋川」を6月24日、桜小学校南側の桜並木で実施。近くの放課後児童クラブ・エルマー学童くらぶの子どもたちやスタッフ、クビアカみっけ隊員、一般参加の市民ら60人が参加して作戦を展開。130匹を捕獲し、駆除した。
クビアカツヤカミキリは外来の侵入害虫。幼虫がサクラやウメ、モモなど樹木に入り込み、1~3年かけて内側を食い荒らし被害をもたらす。2016年に足利市内で成虫が、翌年には被害木が確認されて以降、拡大が続いており、22年度末までに2753本の被害が確認されている。クビアカは成虫になるとすぐに交尾しメスは少なくとも300個、多ければ1000個の卵を木に産み付けるといい、成虫の早期発見、駆除が必要。19年度に「監視の目と駆除の人手を多くしよう」と市独自の対策として「みっけ隊」結成した。
昨年初めて同所での集団駆除作戦を実施。今年は市民の関心の高まりもあって昨年の倍以上の参加希望があった。当日は虫取り網を持った子どもたちや家族連れが会場に続々と集結。県や市の職員から説明を受けた後、さっそく捕獲へ。昨年度、クビアカ駆除に大きく貢献し栃木県みどりの功労者・栃木県知事賞を受けたエルマーのこどもたちは「クビアカ駆除はチームプレーです」と役割分担をしながら次々と捕獲。今年も5月31日に成虫を発見してらい、この日まで200匹以上を捕獲しているという。
他の参加者もじっくりとサクラの木を調べ「あっ、いた」と網を使って捕獲。受け付け時に渡された〝捕獲袋〟に納めていた。中には見つけても網が届かない高所に逃げてしまうクビアカもいて、ひときわ長い網を持った参加者に「こっちお願いします」と助けを求める場面も。約1時間半、真剣なまなざしでクビアカを追っていた。参加者の1人は「市の方が説明していましたが、サクラの木などが被害にあってしまうので、仕方なく駆除するという気持ちを持って、今後も駆除に協力していきたい」と話していた。
市によればクビアカ成虫の飛散北は6~8月でピークは6~7月。今後も自治会などと連携した一掃事業を予定している。
また、クビアカみっけ隊の隊員は現在募集中。