足利市昌平町の史跡足利学校で恒例の曝書(ばくしょ)が行われている。蔵書している数多くの貴重な古書を守り、後世に伝えていくため、風を通して湿気を取ることや保存状態を確認することが目的。江戸時代から行われてきたという記録もあり、同市の秋の風物詩にもなっている。
曝書は毎年10月上旬から11月中旬にかけて、書籍にダメージを与えないよう「雨天でないこと」「湿度が40~70%以内」などの条件が整った日を選んで実施している。
同7日には実施場所の復原建物内の書院に並べた敷き紙の上に古書を置き、職員が慎重にページをめくりながら綴じ(と)糸の状態やカビなどの傷みがないかなどを確認。約5時間ほど風にあてたのち、桐箱に戻した。当日は市指定重要文化財「論語集解(ろんごしっかい)」「御成敗式目」など56冊を対象とした。
同学校では国宝77冊、国重要文化財98冊、市指定重要文化財727冊を含む約1万7900冊を所蔵しており、今年は約600冊を予定している。
史跡足利学校
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