.a(ドットエー)プロジェクト始動!旧足利盲学校・旧相生幼稚園の利活用を進める
アパレル会社、株式会社KNITOLOGY(ニットロジー)鬼久保綾子代表は、旧足利盲学校・旧相生幼稚園の建物及び敷地(足利市相生町385)を、昨年10月末日取得。このほどこれらを足利の新たな文化拠点として利活用するプロジェクト『.a 』を立ち上げたことを発表した。
建築物の概要は木造2階建、敷地面積906㎡、建物面積319.7㎡。1931年私立足利盲学校として建設(初代校長 澤田正好氏)、1935年県立に移管、1949年盲学校が宇都宮に移転、校舎は盲人会館として使用。1950~1993年は相生幼稚園として使用。その後30年間は閉園当時のままとなっていた。同建物は、盲学校の校舎としては、全国で唯一現存する木造二階建ての建物であり、近年保存を望む声も寄せられていた。
同プロジェクトは、鬼久保さんとプロジェクトマネージャーの速水一樹さんが中心となり、建物の劣化状況調査、必要箇所の補修を行い、その後、収益可能な物件へとリノベーションするというもの。
鬼久保さんは、2年前に足利市に移住。現在、国登録有形文化財・旧岡崎邸で家族と生活している。2022年、築118年になる松村写真館の解体がきっかけで、鬼久保さんは市内の歴史的建造物が、次々と解体の危機にさらされているを知った。その一つに旧足利盲学校があり、既に分譲の話も出ていたという。一刻の有余も無いと、昨年3月からの所有者と話し合いを進め、10月末譲渡が完了した。「旧足利盲学校は足利の誇りであり、日本にとっても大切な建物。そのストーリーを知って、残すことを決意しました。文化の継承をすることで、周りが興味をもってくれるようになると考えています。」
一方の速水さんは、同市御厨の出身。都内でデザインの仕事に従事していた折、足利で開催された『アートクロス』に参加し、改めて足利の魅力に気づいたという。その後足利にUターン。空間デザインや美術作家としての経験活かし、総合的に盛り上げていきたいと語る。
施設名は『.a public (ドットエー パブリック)』新しいカルチャーの発信として、マルシェやイベント、勉強会などの開催を予定している。
今後のスケジュールとしては、2月末より解体工事を開始、年内には庭でのイベント開催を予定。来年の春頃には建物内の使用を可能にしたいとのこと。
「このプロジェクトを通して学んだ知識を、空家に入りたい若い方のサポートにも使えるのではないかと考えています。まずは、ここを足利のセレクトショップとして、皆さんが来てみたいと思える開放的な場所に変えていきたいです。」足利の新たな文化拠点が動き出す。
今後のプロジェクト活動模様は以下より
Instagram アカウント(@dot.a_ashikaga)
〈担当〉 (株)KNITOLOGY
速水一樹
TEL:090-6301-4995
E-mail:hayamizu@knitology.net