「鹿肉ソーセージ」
最近、20代の料理に熱心な男の子たちと知り合う機会が続いた。発酵食品を仕込んだり、珍しい野菜を育てたり、古いかまどで調理をしたりと、その度に彼らの好奇心と挑戦心には感心させられた。そんな男の子を交え、友達と四人でソーセージを作ることに。彼はジビエにも詳しく、鹿肉とハラルフード店で購入してきた珍しい香辛料を色々と持ってきた。
まずはぶつ切りにした肉をミンサーで挽き、各々が好きなスパイスで味付け。鹿肉は脂が少ないので、向日葵油を足して練りこんだ。それをミンサーに戻し羊腸(ケーシング)をセットしたソーセージノズルを取り付けて肉を詰め込んでいく。羊腸が絡んだり、上手く肉が入らなかったりと手間取ったが、無事に少々不恰好な鹿肉ソーセージの出来上がり。これからの季節、庭のBBQグリルで焼いて、藤棚の下で食事会をしようと、多めに作った。気の利く彼は、真空パックの機械まで用意していた。
想像以上に美味しくできて、びっくり。スパイスが効いた東洋的な味で、ヨーグルトソースが抜群に合う。トルコやギリシャ風にニンニク、レモン、オリーブオイル、ミント、塩を混ぜたものだが、インドのヨーグルトソース、ライタでも良い。
さて、次はみんなで何を作ろうか。我家にちょっと特別な小麦粉があるので、手打ちパスタに決定。次回の料理会も楽しみだ。
塩見 奈々江
しおみ ななえ/1983年東京都渋谷区生まれ。幼児期をイタリア、イギリスで過ごし大学進学でフィレンツェに渡り10年間暮らす。 現在は足利市の里山と東京の2拠点で暮らしながら、展示会やネットなどでヨーロッパの古道具を扱うBAGATTOを営む。
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