熾烈極めるワイルドカード争いチャンピオンシップ出場へ熱戦続く
初のチャンピオンシップ(CS)出場へ向け闘うB1・群馬クレインサンダーズ。残り10試合。ワイルドカード最後の1枠に滑りこみ目標を達成できるか注目だ。
再びチームは上り調子。残り1枠に今季の集大成を
今年に入り快進撃を続けていたサンダーズ。3月上旬にはB1でのチーム最多連勝記録を9まで伸ばし、観客動員数も史上最多の5754人を達成、CS出場へ向けてチームとファンのボルテージは最高潮にあった。しかし、3月20日、ホームでの上位、アルバルク東京戦をわずか2点差で落としてからは連勝するも連敗を喫したりと足踏み状態が続いたものの、再びチームは上り調子にある。
CSに出場できるのはB1・24チームのうち、上位8チームで東地区、中地区、西地区の各上位2チームに加えて、いわゆる「ワイルドカード」のプラス2枠。これは地区の制限はなく勝率で決まるが、1枠については千葉ジェッツが抜き出たかたちとなっており、実質残り1枠をめぐっての争いが熾烈を極めている。サンダーズの通算成績は28勝22敗で東地区では4位、ワイルドカード争いでは5位につけているが、1位の千葉を除いた2位までの上位との勝率が僅差となっており、CS初出場はまだ射程圏内にある。残り10試合、強豪チームとの対戦もあり、これからも負けられない戦いが続く。
「打てば入る」3ポイントシュートで社会貢献も。CSへ導くキーマン
ここへ来て期待が高まるのが今季から加入した元日本代表の辻直人の働きだ。辻は185センチ82キログラムのシューティングガード。洛南高校から青山学院大学へ進み数々の優勝タイトルや個人タイトルを獲得、2012年に東芝ブレイブサンダース(現川崎)に加入し9シーズン活躍した後、2021年に広島に移籍、昨シーズンはキャプテンとしてクラブを初のCS出場へ導いた。今季、「新しい歴史を作りたい」とサンダーズへやってきた。その特徴は「打てば入る」と名高い高確率の3ポイントシュート。どんな状況でもチームに最高の流れを呼び込む「お祭り男」と称される爆発力と茶目っ気あふれるキャラは俄然、存在感を増してきている。3月30日の古巣、広島戦では3P6本含む23得点で個人通算4000得点も達成した。
また、辻は2019-20シーズンより「スリーピース」というバスケットボールを通じた社会貢献も行なっている。脳の病気で闘病中の少年と出会い交流を持ったことをきっかけに始めたもので今季は3P1本成功ごとに3333円を積み立てており、能登半島地震で被災した病院・児童養護施設の子どもたち支援にと寄付することにした。これまでの積立金は3P95本で31万6635円。辻の3Pがコート内外に希望の光をもたらしている。
※記事の内容は4月8日時点での戦績に基づいたものです。
GUNMA CRANE THUNDERS News
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