足利市の川崎町自治会(岩崎正司会長、225世帯)が地域の新たなコミュニケーションツールとして発行している広報「かわさき」が5月で発行から丸5年、10号を迎えた。地域にすっかり定着し、住民間の話題にのぼることも数多い。
同広報は2019年6月に創刊。前年に就任した岩崎会長が「川崎町をみんながわきあいあいと活動できる地域にしたい。そのため地域の情報を全員に伝える広報紙の発行を夢に描いていた」ことがきっかけ。自治会活動や地域のイベント情報の提供の強化が必要と感じていた自治会メンバーも加わって話し合い、5人の編集委員で準備を開始した。
創刊から編集に携わり、現広報部長の中山光明さんは「最初は手探りで、記事をどう集めるかに苦労しました」と振り返る。創刊年の秋、台風19号で同町も浸水による大きな被害を受け、2号、3号は被災者の声や被災状況の写真を中心に細部まで調査し、まとめた。
20年10月発行の4号からは従来の倍の8㌻とし、現在は自治会をはじめ老人クラブや育成会の活動の様子やイベント、町内の文化財紹介、子どもたちの寄稿による豆記者コーナーなど盛りだくさんな内容となっており、他地区からの照会もあるという。「現在では多くの人に描いてもらえるようになり、掲載してほしいという要望もある。積み重ねの成果です」と胸を張る。
岩崎会長は「10号が迎えられ大変うれしい。これからも育ててもらえれば」とし、中山部長は「編集委員のメンバーがかわっても広報を発行し続けられるよう、引き継いでいく人を育てる、を目標とし、活動していきたい」と話していた。
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