足利市の風物詩「灯ろう流し」が8月17日、同市中橋下流の渡良瀬川で行われ、先祖の霊などを送る灯ろうが淡い光を放ちながら、川面に揺れた。
足利の灯ろう流しは1950年から足利仏教和合会(源田俊昭会長)が「送り盆」の行事としてはじめ、足利市民や近隣住民の先祖代々の精霊、カスリーン台風犠牲者など水難事故死者や有縁無縁の精霊の追善供養をしている。
当日は午後5時半から河畔に設置された祭壇で僧侶による読経が行われた後、来場者はろうそくに火をつけた灯ろうを静かに川の流れに乗せた。下流に流れる灯ろうの行方をスマートフォンで撮影したり、静かに手を合わせて見送る人の姿がみられた。同市内の60代の女性は「台風で開催されるか心配していましたが、今年も灯ろうを見送ることができてよかった」と話していた。
目次