足利市田島町を拠点に農産物の生産や加工販売などで地域づくりに取り組む一般社団法人結の里(木村克子代表)が8月27日、同市名草上町の名草ふるさと交流館で実施した能登半島地震被災地支援の輪島塗販売プロジェクト「ようこそ輪島塗!」に市内外から多くの人が訪れ、お気に入りの漆器を入手していた。
「輪島塗販売プロジェクト」は木村さんが所属する東日本大震災被災地支援チームの一般社団法人SAVE IWATE(寺井良夫理事長)が石川県珠洲市で炊き出し支援やボランティアキャンプの設置・運営を行ってきた際、倒壊した住宅や倉庫などで廃棄を余儀なくされそうになった大量の輪島塗漆器を発見したことがきっかけ。被災地復興支援に役立てることを約束して譲り受け、盛岡市で販売、好評を得た。
この活動を聞いた木村さんが「足利でも実施したい」と寺井さんに打診。7月31日に輪島塗漆器が足利に運び込まれ、結の里メンバーや子どもたちを含めたボランティアの手で一つずつ水洗い、拭き上げの作業を受け、同館に並べられた。
単品300円から1セット8000円までの値段をつけ、漆器約1000点を用意。当日は開始時間前から多くの人が来場。まさに〝飛ぶように〟売れた。「良い品がたくさんありました。購入することで被災地の支援になるということなのでたくさん買ってしまいました」と市外から足を運んだ女性。
木村さんは「たくさんの人に来ていただきありがたい。これをきっかけに支援が広がり、またこの漆器を使い現地を思ってもらえれば」と話していた。益金は被災地に還元され、秋まつりの復活の応援に役立てられる予定。
また、市内まちなかの商店などが出店したイベント「出張長屋」も同時に開かれ、パン、食器、絵本、食品、紅茶などが並び、それぞれ買い求める人も多かった。
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