悲願のチャンピオンシップ(CS)出場へ。昨季王者・広島に開幕連勝スタート
プロバスケットボールBリーグ1部(B1)の2024-25シーズンが開幕。群馬クレインサンダーズは昨季王者の広島を相手に連勝し、悲願のチャンピオンシップ(CS)出場と優勝へ向け好スタートを切った。
見違えるほど、改善されたディフェンス力、リバウンド力で圧倒
今季のBリーグ全体の開幕戦として10月3日、太田市のオープンハウスアリーナ太田には対戦相手として昨季のB1チャンピオン、広島ドラゴンフライズを迎えた。今季、サンダーズの指揮をとるのはその広島を王者へと導いた名将、カイル・ミリングヘッドコーチ(HC)だ。ミリングHCはディフェンスに重きを置くコーチングで知られ、昨年までのサンダーズの課題となっていたディフェンス力、リバウンド力の強化を図って準備を進めてきた。開幕戦はその強化ポイントが見事に改善された印象を受ける試合となった。
第1クオーター開始に先制点こそ奪われたがすぐに逆転し新加入の藤井祐真が3点シュートを決めるなどしてペースをつかみ、第2クオーター以後は積極的なスチールや背後からプレッシャーをかける守備で相手のミスを誘発、10点リードで前半を折り返すと、第3クオーターには同じく新加入の細川一輝の3本の3点シュートなどで突き放して、終わってみれば82-53の大差で開幕白星を飾った。
1日空いての同カード第2戦も79-71で破り連勝を果たした。開幕戦に続いてこの日も堅守が光った。5点リードで迎えた第3クオーターには相手に一時は1点差まで追い上げられたが、大事なところで主導権を渡さず、相手攻撃の流れを読んでボールを奪うスチールや速攻で相手のファウルも誘い接戦を制するディフェンス力、リバウンド力を見せた。昨季までなら終盤までリードを保てず逆転され敗戦となった多くの試合との違いを印象づけた。ミリングHCは「今後もディフェンスに磨きをかけて戦っていきたい」と話し、育てあげた古巣からの連勝を会場に詰めかけた満員のファンと「1、2、3、群馬一丸!」と喜びを爆発させた。
現役ドイツ代表、ヨハネス・ティーマンの得点に導くセンス輝く働き
開幕2試合では今季の補強の目玉とも言える、現役ドイツ代表で2023年のワールドカップ優勝、パリオリンピック4位にも貢献したヨハネス・ティーマンがその実力のベールを脱いだ。中でも貢献度が高かったのがリバウンドと前線での巧みなパス回しから得点に導くセンスだ。サンダーズ加入にあたり、「自分がドイツでやってきたこと、感じたこと、世界チャンピオンになるために大変だったこと、これまで経験したすべてのことをこのチームに注ぎ込みたい」と話していたティーマン。攻守にわたるハイクオリティーなプレーはクラブが掲げる悲願のCS出場と優勝をも視野に入ってくる期待を感じさせる。
(文・写真 松本純明)
GUNMA CRANE THUNDERS News
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