心の海底に眠る氷山
孤独とは身に沁みて冷たく、静かなものだ
人を恋しくさせ
その分、その倍、
周りを鮮やかに僕に見せつけてくる
緩やかで柔らかい人肌の体温の洞窟に入りたい
その海底には動く事なく静かに佇む巨大な暗い氷山が眠っているだけだ
孤独は深く冷たく僕の心に静かに佇んでいるが
その存在を心に認めている間中ずっと
怖ろしく巨大な轟音を僕の心の海底に鳴り響かせて僕を離さない
逃げようと逃げようと街を歩くも
どこまでも付き纏って僕の心を離さない
どこまでもどこまでも心に張り付いて
気づく度に心は孤独の雁字搦めだ
君を想う
誰を想う
僕の心の中心を
孤独のいばらが重く締め付けて離さない。
ふくち ゆうすけ
1984年足利市生まれ。俳優。
20代を東京、欧米で過ごした後、独学で中国語を修得。現在台湾、シンガポール、中国、日本を拠点に活動、その各国に主演作品を有している。近年、自身の水彩画やエッセイなどの創作が注目を集め、書籍出版や連載、講演等の依頼へも積極的に参加している。
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